【インタビュー】女性カジノディーラー・あけみさん6：女性ディーラーの働き方と待遇事情

Q：職場の男女比はどのような感じですか？

男性の方が多いです。私の周囲では全体で見るとだいたい8:2くらいで男性が多いです。
現場によっては女性が自分一人だけということもあります。

ただしポーカーメインのアミューズメントは女性が圧倒的に多いです。

Q：実際どのような女性ディーラーがいますか？

普通に他職から転職してきたディーラーは多いですね。

変わったところでは、親子でスクールに来ている方がいました。
もともとは娘さんがスクールに来ていたのですが、
お母さまも興味があって来るようになったようです。
「孫が生まれた！」という年代の方もいました。
帰っていいといったのですが、帰ってもやることはない。
と仕事をしていましたね。

幅広い年代の方が参加しています。

Q：結婚・出産後の復帰はどうですか？少ない感じですか？

結婚や出産で辞めても、復帰する人もいるので長く続けている女性もいますね。
基本的に体力仕事でない、手に職の仕事なので、復帰はすぐできます。

そもそも安定雇用制度などないので関係ありませんね。

Q：ディーラーの方の結婚は、なにか特徴がありますか？

既婚の転職組の方は別として、独身のディーラーは出会いがないので、
ディーラー同士の結婚をよく見かけます。

Q：ご自身はどうですか？仕事を続ける予定ですか？

この仕事が大好きなので、結婚関係なくも続ける予定です。
せっかく持っている技術なので活用していきたいです。

Q：イベントは夜が多いと思うのですが、生活に支障はありますか？

常に夜のイベントがあるわけではないので、昼の仕事と調整して、体調管理を万全にしています。

Q：給与やチップ収入など、収入面はどうですか？

収入は働き方によって変わります。イベントは日給制、店舗勤務は時給制です。
さらにディーラーの技術ランクによっても給料が変わります。

チップは海外のように頻繁にはありませんが、ごくまれにいただくことがあります。
でも本当に珍しいことなので、ないようなものですね。

Q：収入面でディーラーの仕事だけで十分ですか？

私自身はイベントの仕事だけだと変動が大きすぎて、今年の収入を予測できませんね。
ディーラーの仕事だけでは厳しいので、勤務日を自由に設定できる仕事を昼間にしています。
軽作業のような仕事をしています。

Q：アミューズメントの店舗にはいかないのですか？

店舗は客層があまり好きじゃないんです。いわゆるアミュおじとかですね。
置いているゲームの種類が少ないことが多いです。
ポーカーができる場所は多いのですが、ポーカー自体はあまりすきではないんです。

Q：今の職場は女性ディーラーとして働きやすい環境だと感じますか？

はい、働きやすいです。
男女ともに配慮がありますし、女性だから不利に扱われることはありません。

Q：女性ならではの強みは何だと思いますか？

華やかさや雰囲気づくりは、やはり女性ならではの強みだと思います。
男性ディーラーのキリッとした雰囲気も魅力的です。
接客業として「親しみやすさ」を出せるのは大きな武器ですね。

Q：女性同士のネットワークや支え合いはありますか？

特にないですね。個人的な関係だけです。

Q：他の接客業と比べて特別だと感じる点はありますか？

一番大きな違いは、お客様とディーラーが「対等な立場」であることです。
ホテルや飲食のように「お客様が絶対」ではなく、ディーラーはルールを守らせる立場です。
場合によってはルール違反のお客様を退場させることもあります。
その意味では、接客でありながら同時に「審判」のような役割を担っているのが特別だと思います。

Q：今後大阪のIRができると状況は変わりそうですか？

今業界内での話では、大阪IRのカジノに対して500人ぐらいディーラーが足りないのではないか、と話に上がっています。
今は収入面でも、福利厚生面でも不足している面が多いと感じています。
きちんとIRの一環として正式なカジノが開かれるときに、待遇が改善されて、
ディーラーが働きやすくなるといいなと思いますね。